JR仙台駅西口から、アーケードのある商店街を通りぬけ、約20分ぐらいで店舗のあるマンションにたどり着く。
周りには、いくつかバールやラーメン店があるが、落ち着いた住宅街で、比較的新しいマンションが並んでいる。メモに書いた住所を頼りに行くが、店舗らしきものを見つけることができず、たまたまマンションの2階を見上げると店名のロゴを見つけることができた。ディナーの予約だったが、青葉城(仙台城)への散歩のついでに下見をしていて正解だった。
ホテルに戻り、予約した時間に近くなってから青葉通り沿いに向かい、迷うことなく、お店につくことができた。
店内はオープンキッチンで自家製の生ハムが吊るされている。テーブルには様々な食材が並び、動物の顔の骨が鎮座している。まるで西洋絵画の静物画を鑑賞しているようだ。
ディナーは基本的にはコースがおすすめとのことで、「おまかせディナーコース」として、3,500円、4,000円、6,000円と用意されている。いずれも量は1人前の適量ということなので、いろいろな料理を楽しむことができそうな、6,000円のコースを選択。メインはお店のスタンダードな肉料理・魚料理以外にジビエ料理も用意されている。狩猟が解禁されたばかりで、なかなか頂く機会もないことだったので、撃ちたてのカルガモをいただくことにした。
最初はスパークリングワインをグラスでいただく。料理は、
「お味見のひとくち」
「前菜」
「野菜のスープ」
「手打ちパスタ」
「お楽しみの一皿」
「お肉料理またはお魚料理」
「自家製チーズの盛り合わせ」
「ドルチェ」
「食後の飲み物」
と続く。
野菜そのもの旨みが引き出されている料理が印象的で、特にごぼうのスープは絶妙な味わいに驚いた。味わいも印象的だが、スープの滑らかさも秀逸で、味、舌触り、香りなどの様々な感覚を楽しませてくれる。
自家製の生ハム、チーズなどの加工食品も絶品で、シェフの料理を楽しんでいる様子が伺える皿が並ぶ。
パスタは二種類で、いずれも少量ではあるが、口の中で美味しさが広がっていく。
昨晩、徹夜で射止めたというカルガモは、様々な部位をいただくことができた。弾力のある肉質、また濃厚な味わいにワインが進んでいく。
ワインは料理に合わせていただき、ランドックの「シガリュス・ルージ 2010」を選んでいただく。果実味が豊かで、余韻が長い。タンニンもなめらかで、野菜、肉などよく合う赤だ。状態もよく、美味しくいただくことができた。
自家製チーズでワインがなくなったため、グラッパを注文。
最後のドルチェは青森のリンゴをつかっている。リンゴのソースもきめ細やかで、こちらも食感も楽しめる。
初めて訪れた店であったが、心地良いサーブで楽しく過ごすことができた。
雑誌では、地方の食材を使ったリストランテをよく紹介されるが、フランチェスカさんの美味しさ、心地よさはリピータになる予感がする。まさにこの食事のために仙台をまた訪れてみたい。
食べログ フランチェスカ(仙台)