ボリショイ・バレエ・イン・シネマの新シーズンが始まった。
今年の年末年始は、チャイコフスキー「くるみ割り人形」のバレエを
ボリショイ・バレエ、マリインスキー・バレエ、ロイヤル・オペラ・バレエで鑑賞する予定。
最初はボリショイ・バレエ。ボリショイ・バレエの映画は、映画館から直接事前に購入できず、チケットぴあでの販売のみ。座席指定はできる。また作品ごとに1回のみで、平日の夜。都内は満席のようだが、神戸国際会館は空いていた。座席数は多いが、スクリーンが意外と小さいので、前の席を予約。
なお、チケットぴあの予約サイトがわかりにくく、最初に地域を指定しても、北海道の映画館が先に表示されるので、間違って北海道のチケットを買う人が続出しているようだ。かわいそうに。
■音楽:ピョートル・チャイコフスキー
■振付・台本:ユーリー・グリゴローヴィチ Yury Nikolayevich Grigorovich (1927〜)
■原作:E.T.A ホフマン(1776〜1822) 『くるみ割り人形とねずみの王様("Nußknacker und Mausekönig" 1816年)
■台本・原典振付 : マリウス・プティパ(1818〜1910)
■初演:1892年12月18日 サンクトペテルブルグ・マリインスキー劇場
■司会 :カテリーナ・ノヴィコワ Katerina Novikova (ボリショイ・バレエ広報部長)
■出演:
ボリショイ・コール・ド・バレエ
モスクワ公演 2014年12月21日
■スケジュール
上映時間:2時間22分
19:15 特典 開幕前映像 12分
19:27 オープニングクレジット 8分
19:35 本編 第1幕 48分
20:23 休憩 2017年/2018年シーズン予告、インタビュー解説 15分
20:38 特典 開幕前映像 7分
20:45 本編 第2幕 50分
21:35 エンディングクレジット 2分
「くるみ割り人形」のバレエは様々な振付・演出があり、ボリショイ・バレエでは
◎アレクサンダー・ゴルスキー版 Alexander Gorsky(1919年)
◎ユーリー・グリゴローヴィチ版 Yury Nikolayevich Grigorovich (1966年)
があり、今回はグリゴローヴィチ版だが、TV放映された映像(1984年)、ウラジーミル・ワシーリエフが王子役の舞台を確認すると、2014年の今回の舞台でも演出、舞台装置が再現されていることに驚く。最初のクリスマスのモスクワの街の様子はエレガントでロシアらしい。
開幕前の映像では、ロビーと、舞台の様子を延々と写している。METやROHのシネマでは、インタビューやメイキングを流しながら、インタビューを続けていたが、ボリショイはシンプル。「中国の踊り」の三回転ジャンプの練習を永遠と行っていのが印象的。
司会のカテリーナ・ノヴィコワ広報部長はロシア語、フランス語、英語を一人で話している。日本語の訳は英語音声のときに出てくるが、ロシア語のときに比べかなり省略されている。ロジキンのインタビューは特に。ロシア語から翻訳してほしい。
さて、本編は2幕。序曲から感動。くるみ割り人形はおもちゃではなく、背が小さな人がガニ股の状態で演じている。そこから、ロヂキンに変身するのだから驚き。少女漫画の世界。歌舞伎の舞台のようなネズミとの戦闘の後、ロマンチックなシーンが続く。
そして、花のワルツのあとの、パ・ド・ドゥ、「イントラーダ」であまりの美しさに涙がでるほど感動した。