映画『チョコレート・ドーナッツ/ANY DAY NOW』(2012 アメリカ)



新宿シネマカリテで鑑賞。この映画館はオンラインでの座席予約ができない。なのでホームページにある混雑状況を確認して、09:45開始の回であれば、早く来てならばなくても観れるとのことだったので、この回に決める。総武線快速で新宿に向かい、開始40分前に着いた。でも既に行列ができている。09:25頃からチケット販売が開始する張り紙があったが、09:15に始まった。窓口で映画名と開始時間を伝える。ディスプレイに空き席が表示されるので、口頭で座りたい席を伝える。この時点で10席程度しか埋まっていない。座席につき、予告編が始まるのを待つ。上映する「スクリーン2」は79席のミニシアター。スクリーンサイズも小さい。座席は真ん中の列で調度良いぐらい。少しずつ観客も増えてきて、最終的には全席は埋まったようだ。混雑状況の案内は当たっていない。帰ってからホームページを確認すると全ての回が「満席になります。1時間前位(朝初回は開場時間まで)にはお越しいただき、受付をお済ませください。」となっている。

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様々な情報番組で絶賛しており、どれも「泣いた」というキーワードで語られているところで、少し見に行く気がなかったが、東京MXの「バラ色ダンディ」金曜日でも、高評価だったので、見に行くことに決めた。観た感想としては、泣けると言うよりは、不条理さの怒り、孤独感の悲しみの方が強く、「泣ける」という言葉で表現するような映画ではないと思った。確かに涙は流れたが。
ここからネタバレ。
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時代は70年台のアメリカ。歌唱力はあるけどゲイバーで口パクで踊っているルディ。同じアパートに住んでいる母子家庭の母親が麻薬で逮捕され、施設に入れさせることになったダウン症の少年マルコの面倒をみることを決める。
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ゲイバーで知り合った弁護士のポールは、職業柄ゲイであることをカミングアウトできずに苦しんでいたが、ルディのマルコを助けたという一途な気持ちに、次第に気持ちが変化していく。そして二人でポールの家でマルコと暮らすことを決める。ゲイカップルで子供を引き取ることを許されない時代のため、養育権を決める裁判でいとこ同士と嘘を付く。しかし、ポールの上司にゲイであることがわかり、マルコとは施設に戻される。その後、有能な黒人弁護士と裁判を始めようとしたが.........
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映画の中では、養護学校の教師、裁判で証言に立った女性は、三人の深い絆で結ばれた愛に気が付き、とても素晴らしい両親であるという。でも他の人たちにとって、ゲイということだけで、女装をしたというだけで、「普通ではない」と差別し、そのことが悪で子供に影響があると決めつける。ゲイはまるで感染して子供もゲイになるかのように。彼らは、まったくそのことに問題は無いと思っているため、終始その姿勢はブレない。正義のための行動と思っている。
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しかし、ルディとポールのマルコを見る眼差し、表情に、親権不適格者の様子は微塵にもないのに。普段の生活は愛情に溢れ、マルコのために一生懸命働き、面倒を見て、いっぱいの愛情を注ぐ。マルコも次第に心を開き、表情も豊かになってゆく。マルコは寝る前にルディにハッピーエンドの話をしてほしいと頼む。ハッピーエンド、それがマルコの望みだったのだろう。大好きなドーナツを食べることも。家族で食事するシーンでドーナツをもらい、マルコが「ありがとう」と一言お礼をいうが、その言葉に込められたマルコの心の暖かさが伝わってきた。何気ない会話、仕草、一つ一つに、家族の愛情、大切に思う人達に対する思いがストレートに伝わってくる。
時代は過去になっているが、これは当たり前と思っている自分の行動や意見が、実は正当な理由もない差別につながっているのではないかと考えさせられた映画だった。

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by izunosuke2005 | 2014-05-18 09:45 | 映画・観劇 | Trackback | Comments(0)
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